「銅 × 薄物」の旋盤加工が得意
加工の習熟度が問われる銅製品の加工。歪みを発生させない技術、薄物加工が得意なテラダが加工する銅の加工品についてご紹介します。
「銅 × 薄物」の旋盤加工が得意
- 銅は加工の習熟度が必要
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一般的な銅の加工アプローチは昨今の刃物の進化により大きく変わりました。
数十年前までは粘り強く柔らかい素材の銅は市販品の刃物 ( ドリルやエンドミル ) ではむしれが多く、仕上がり面粗度が良好ではありませんでした。
しかしながらも、刃物メーカーの技術が向上しており、従来ではできなかった荒加工でさえもある程度の速度で加工できるようになりました。とは言え、市販チップでは旋盤においては加工径で1~ 2mmの切削が限度であり、まだまだ手研ぎの刃物の加工限界量のそれとは大きく差があります。テラダは真空装置でよく目につくバッキングプレート ( 主に無酸素銅 ) を製作しております。
これは薄いフランジで ( t3 ~) とても幾何公差 ( 平面度・並行度 ) が厳しく加工には習熟度が必要となります。この薄物のフランジを市販チップで加工すると製品は歪んでしまい、0.03程度の幾何公差からは大きく離れてしまいます。
理由として、市販チップは汎用性を持たす為にある種の切れの抑制をされ、刃先の一部に多少ではありますがネガの要素が用いられています。
そのほんのわずかのネガの為に、切削しているのではありますが、押し切っている現象が発生し、製品の歪みを発生させる原因になってしまいます。
テラダでは、銅で高精度の薄物加工を行う場合は手研ぎの刃物で荒加工~仕上げ加工まで対応し、製品への加工時のストレスを減らすことで、高精度・高品質の製品を作り上げています。
- 銅はチャッキングが繊細
銅製品は先述通り粘り強く柔らかい為に、ワーク ( 被削材 ) をクランプする際にも刃物と同様に、加工時のストレスを減らす技術を必要とします。
鉄やステンレスのような硬度の高いワークになると、クランプの多くは汎用性のあるクランプで加工に耐えることが容易でありますが、銅のように柔らかい材種で「キズ・打痕厳禁」といったような制約が多い真空装置では、チャッキング時にそれらの問題が発生することで不良がでてしまいます。
テラダでは、チャッキングの技術 ( 薄物の加工時にいかにワークを歪ませずにチャッキングするか ) に重きを置き、チャッキング時には惜しむことなく多くの手間をかけています。
銅の様に一部柔らかい側面を持つ材種の場合は、従来通りのチャッキングではどうしても把握時の傷が気になります。
得意としている薄物加工の技術を利用し、製品全体を優しく掴むことで、加工時の傷を極端に減らすことが実現しています。
職人がその技術を習得しているが故に、幾何公差まで対応できる高精度の薄物フランジといった製品まで問題なく対応することができます。
- 銅は錆厳禁
真空装置で使用される銅のワークでは「錆」が嫌われる存在です。 真空装置内では製品表面の錆やキズに空気が入りこみ装置の能力の低下させる原因となる為に極端に嫌われます。 加工時は切削油を使用したり、製品に油がなじんでいる為に錆がでることはありません。 しかし、仕上がり後のワークはその取り扱い方法でみるみるうちに錆びを発生させてしまいます。 銅の特性として水気や水分のある場所では水分内の溶存酸素によって錆が生成されます。 すなわち昨今の工作機械の主流である水溶性切削液の残存酸素が乾いたワークに錆を発生させる原因を作ることとなります。(もちろん錆止め液は入っているのですが) そんな銅ですが弊社内では錆を抑制していても、顧客に渡るまでの時間で錆びることが以前はありました。 それらの対策により、銅の加工時・加工終了時・仕上げ時の全てのタイミングで錆止め液の塗布の徹底をまず行い、脱脂(アセトン・シンナー・超音波洗浄)には十分の時間を費やし、検査・発送での指紋の付着厳禁を守る為に安全な取り扱いの徹底し、簡易的ではありますが真空パックで発送、と一連の流れ全てを徹底することで顧客に良好な製品を届けることを可能とします。
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部品加工 · クライオスタットの
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